PRACTICE GUIDE
次回どう進める?
重量と回数の基本的な考え方
漸進性過負荷の解説が「なぜ・何を変え得るか」を扱うのに対し、このページは一般に使われる決め方の型・由来・適用条件を扱います。個人の次回重量は決めません。
30秒で確認
進め方は、重量を増やすだけではありません
- 重量を上げる方法と、同じ重量で反復数を増やす方法があります。
- 使っているプログラムに進行条件があれば、まずその条件を確認します。
- 資料にある数値は、その資料の対象と文脈を付けて読みます。
以下の数値は資料に記載された一般的な例です。あなたの次回重量を決める指示ではありません。
よく示される型
同じ「2回」でも、由来を分けて読む
以下は一般的な筋力トレーニング資料に記載された例です。パワーリフティング競技で全員へ同じ条件を適用するルールではありません。
ACSM 2009 position stand
目標反復数を上回れたら負荷を増やす例
設定したRM負荷で目標反復数を1〜2回上回れるようになった場合、負荷を2〜10%増やす方法を示しています。
健康な成人向けの一般的なレジスタンストレーニング資料にある例です。
この数値から、あなたの次回重量を決めるものではありません。
AHA 2023 scientific statement
2回連続で上回れたら負荷を増やす例
目標より2回多く反復できる状態が2回連続した場合、負荷を2〜10%増やす方法を示しています。
AHA 2023本文の「RT Program Progression」節に記載された、心血管疾患の有無を含む成人向けの例です。
この数値から、あなたの次回重量を決めるものではありません。
違いは条件です。ACSM 2009の例は目標を1〜2回上回れた場合、AHA 2023の例は目標を2回上回る状態が2回連続した場合としています。どちらも競技者全員へ同じ条件で適用する共通ルールではありません。
別の進め方
先に反復数を増やす方法もある
重量を増やす代わりに、同じ重量で反復数を増やして進行させる考え方があります。
Plotkinら(2022)の比較研究
重量を増やす群と、同じ重量で反復数を増やす群を比較し、両群で筋力と筋量の改善が観察されました。
これは、下半身の筋力トレーニング経験が1年以上ある成人43人を対象に、8〜12RM・限界までのセットを用いて8週間比較した、下半身種目の1研究です。初心者、ベンチプレスやデッドリフト、低反復域、長期の結果へそのまま一般化はできません。どちらが優れているとも、2つが同等だとも結論づけられません。
自分のプログラムを確認
次回を決める前の4項目
- 目標とする反復数の範囲は書かれているか
- 重量または反復数を増やす条件は書かれているか
- 条件を何回満たしたら進めるか書かれているか
- 条件を満たさないときの扱いは書かれているか
プログラムに進行ルールが書かれていない場合、このページの型を候補として理解することはできますが、どれを採用するかはここでは決めません。作成者・指導者へ確認するか、反復範囲・増加条件・条件を満たす回数・満たさないときの扱いが書かれた、対象と目的が近い独立資料に戻って判断してください。
確認資料
このページで参照した資料
確認日: 2026年8月28日
- ACSM Position Stand: Progression Models in Resistance Training for Healthy Adults
- Resistance Exercise Training in Individuals With and Without Cardiovascular Disease: 2023 Update
- ACSM Position Stand: Resistance Training Prescription for Muscle Function, Hypertrophy, and Physical Performance in Healthy Adults
- Plotkin et al., Progressive overload without progressing load?